
野球選手は、インパクトの瞬間にバットのヘッドが最大スピードで走ることで打球が遠くに飛ぶようになります。
もし今ヘッドが走っていない選手は、少しコツを掴めば打球が変わることが実感できると思います。
この記事では、
- ヘッドを走らせるとは
- バッティング時にヘッドを走らせる方法
などを解説します。
今回の記事の内容
ヘッドを走らせるとは
そもそも「ヘッドを走らせる」とは、どのような意味があるのでしょうか?
ヘッドを走らせる=ヘッドを加速させる
バットスイングをするとき、
- 下半身
- 骨盤
- 体幹
- 肩
- 腕
- 手
- バット
の順に動き、関節をまたぐごとに加速されます。
その中で、インパクト付近でバットが最大に加速され、フォロースルーを迎えていきます。
全体の動きがスムーズであれば、インパクト付近でスイングスピードは最大になります。
このような状態であれば「ヘッドが走っている」という表現になりますが、逆に何か動作のまずさがあればインパクト付近では最大スピードに加速されません。
こういったインパクト付近で、最大スピードでバットがスイングされていないときに、ヘッドを加速させることを「ヘッドを走らせる」と表現するんですね。
ヘッドを走らせようとするとマイナスになる
前提として覚えておいてほしいことは、
ヘッドを走らせようと力んでも、逆にヘッドは走らなくなる
ということです。
バッティング時などにヘッドを走らせるためには、
- リラックスしたスイング動作を行うこと
- スムーズにスイングできる軌道をみつけること
- スイング時の音を利用すること
こういったことをうまく活用する必要がありますが、力む・力を入れるということはしません。ここが最重要になるので、必ずおさえておきましょう。
そして、リラックスしたスイング動作については「野球の打ち方やバッティングフォームを習得する4ステップ」で解説しているので、こちらの動作もぜひ参考にしてみてください。
では、バッティング時にヘッドを走らせるためには、どうすればいいのでしょうか?
バッティング時のヘッドを走らせる方法
最初に行うことは、スムーズにバットスイングできる軌道をみつけることです。
グリップに小指を引っ掛けてスイングする
まず最初に、グリップに小指を引っかけてバットを握ります。
そしてここから、片手でスイングを繰り返していきます。
片手でスイングを何度も繰り返す中で、感覚的に一番スムーズにバットスイングができる軌道をみつけます。
そして、スムーズにバットスイングできる軌道が見つかれば、片手スイングを繰り返します。
片手スイングに慣れると、次は逆の手を沿えて両手でバットスイングを行います。
この流れで、まずはスムーズにスイングできる軌道が習得できます。
そして、次にヘッドを走らせるようにバットをスイングしていきます。
音を利用してヘッドを走らせる
上記でお伝えした流れでバットを振ったとき、スイング時の音を聞いてみてください。
この音が、
- ブ~ッン…
- ブンッ!
どのような音かを確認します。
ヘッドが走っていない選手の場合は、スイング時の音が長く鈍く聞こえるはずなんですね。
この音を、短くブンッ!っとなるようにスイングを変えていきます。以下の動画で詳しく解説しているので、こちらをご覧ください。
そうすると、全体のスイング動作はリラックスしているけども、ヘッドが加速されて走るようになります。
あとはこれをバッティング時に活かせば、今までは違った打球が飛びようになるので、ぜひここまでの流れを参考に実践してみてください。
バッティング時にヘッドを走らせるときの注意点
上記でお伝えするような動作ができると、基本的にはプラスになりますが、以下の点に注意が必要です。
タイミングが変わる可能性がある
これまでヘッドが走っていなかった選手の場合、ヘッドが走るようになるとバッティング時のタイミングが変わるはずです。
これまでのタイミングでスイングすれば、おそらく速すぎるかもしれません。
ですので、ヘッドを走らせるスイングに変えた後は、必ずタイミングの取り方を微調節する必要があります。
タイミングのとり方は、以下の記事で詳しく解説しています。
自然に力んでしまうので注意
また、先ほど音を活用してヘッドを走らせましたよね。このとき、短い音でスイングしようとするあまり、自然と力んでしまう選手もいると思います。
そうすると、
音を短くしようと思ってスイングしているのに、長く鈍い音しかならない
ということも起こりえます。
そうなればさらに力んでしまって…という悪循環にもなりかねません。「リラックスしたスイングが基本」ということは外さないように注意してくださいね。
リラックスしてスイングすれば、自然とスイング音は短くできます。
パフォーマンスが大きく変わる可能性もある
上記のことは、実際に現場でも指導して「バッティングが変わった」という感想をよくいただくんですね。
それぐらい成果の出ている方法ですので、習得できればパフォーマンスも変わるはずです。
バッティングに伸び悩む選手の参考になれば嬉しく思います。
今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ちなみに、以下の記事も参考にしてもらうとよりバッティングは変わるはずですので、よかったらどうぞ。