
コンディショニング【conditioning】は、その日の体調を指す意味として使われることが多いですが、本来は別の意味もあります。
スポーツ選手がパフォーマンスを向上させる上で、このコンディショニングの理解は必要不可欠です。
この記事では、
- コンディショニングとは?
- コンディショニングトレーニングの効果
などを解説します。
今回の記事の内容
コンディショニング【conditioning】とは
厚生労働省のHPでは、コンディショニングは以下のように解説されています。
運動競技において最高の能力を発揮出来るように精神面・肉体面・健康面などから状態を整えること。
イメージ的にはその日の体調などを指す言葉として使われますが、本来は以下の5つの要素のことを指しているんですね。
コンディショニング=5つの体力要素のこと
本来は、
- 身体的:筋力、持久力、柔軟性など
- 精神的:メンタル面、考え方など
- 防衛的:免疫力など
- 栄養:糖質、脂質、たんぱく質など
- 休養:睡眠、積極的な休養など
この5つの体力要素全体のことをコンディショニングといいます。
そして、もう少し深堀すればバイオモーターアビリティも含まれます。
身体的コンディショニング=バイオモーターアビリティ
上記で紹介した【身体的】な部分の中には、さらに細分化された体力要素があります。これをバイオモーターアビリティといいます。
これらも主に5つの体力要素がメインとなり、それぞれの掛け合わせでその他の体力要素もできます。
これらの細かい体力要素は、別の記事で解説しているので、これらも読んでいただくとより理解が深まると思います。
ここまでの内容を含めた全体像を、コンディショニング【conditioning】というわけです。
コンディショニングトレーニングの効果
では、スポーツ選手にとってなぜこのコンディショニングが重要なのでしょうか?
勝つための土台になる
まずは、こちらのピラミッドをご覧ください。
一番下には「基礎体力」があり、その上に「スキル」「戦術」などが乗っています。
この基礎体力は、コンディショニングのことを指しています。基礎体力を向上させようと思うと、上記でお伝えした全ての要素を向上させる必要があるんですね。
土台である基礎体力が大きくなれば、その分「スキル」「技術」も向上できる。そして、戦術などが組み合わさって試合に勝つ確率が高まります。
トレーニングと練習を並行する重要性
ただ、スポーツ現場では今でも練習ばかりして、トレーニングに時間を割かないところがあるのが現状です。
コンディショニングトレーニングをしないと、土台が小さいままですよね。そうすると、いくら練習をしても上に積み重なっていかない。
こういう場合は、
練習だけし続けても、どこかで必ず伸び悩むタイミングがきてしまう
わけです。なぜなら土台が小さいからです。当然、戦術も小さく低くなるため、試合に勝てる確率も低くなります。
だからこそ、トレーニングと練習を並行することが重要であり、ここにコンディショニングトレーニングの大きな意味があるんですね。
必ず全ての体力要素をトレーニングすること
スポーツ現場でもトレーニングの重要性が理解されはじめ、筋力トレーニングを中心に行っている選手やチームも多くあります。
ただ、ここで必ずおさえておくべきことは、
コンディショニングは全ての体力要素を整え、その中で全体を向上させることが重要
ということです。
こちらの画像をご覧ください。
筋力レベルだけ低い状態ですが、この場合、一番低い筋力レベルにすべてが引っ張られてしまいます。
コンディショニング(基礎体力)を向上させる上で大切になることは、全ての要素が整っていることです。
もし個人やチームで、何か1つの体力要素のレベルが低ければ、その要素を向上させることがメインのトレーニングとなります。
このように、筋力トレーニングが行われるようになった現代は素晴らしい一方で、この理解をして他の要素のトレーニングもしていく必要があるわけです。
先ほどもお伝えした通り、
- コンディショニングレベルを整えること
- その中で、1つ1つの要素をさらにバランスよく向上させること
この2つができることでより土台が大きくなり、練習した分だけパフォーマンスが向上していきます。
これがコンディショニングトレーニングの重要性であり、効果ですね。
今回の内容で、少しでもコンディショニング意味や効果が理解していただけると嬉しく思います。
今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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