
特に女性は、僧帽筋(肩)が盛り上がってしまうとたくましく見えてしまい、気になりますよね。
僧帽筋の盛り上がりは、徹底して筋肉を緩めることでわりと短期間で改善することができます。
この記事では、
- 僧帽筋が盛り上がる原因
- 盛り上がった僧帽筋を改善する4つの方法
などを解説します。
今回の記事の内容
女性の肩(僧帽筋)に盛り上がりができる原因
なぜ肩(僧帽筋)が盛り上がってしまうのでしょうか?それは、以下のようなことが考えられます。
- 頭の位置が前にズレている
- 目の疲れがある
- 肩を引く癖がある
- トレーニング動作に問題がある
- 強いマッサージを受けている
当然個人によって原因は変わってきますが、大まかにはこういった原因の結果僧帽筋が盛り上がっているはず。
そもそも僧帽筋が盛り上がるというのは、どういう症状なのかというところから解説しますね。
肩の盛り上がり=僧帽筋が硬い&老廃物が溜まっている
僧帽筋は、以下のように背中の広い範囲に広がる筋肉のことです。
僧帽筋は後頭部の骨や肩甲骨ともくっついているため、頭や肩甲骨が自然な位置から動くときにストレスを受けます。
その他にも様々な原因で僧帽筋はストレスを受けますが、ストレスを受け続けた結果弾力を失って硬くなってきます。
そうすると、血流も悪くなって本来流れる老廃物が僧帽筋に滞り始める。この、
僧帽筋が硬くなる+老廃物が溜まる
ということがセットで重なると、僧帽筋(肩)がボコッと盛り上がってくるんですね。
この画像の女性は、僧帽筋が盛り上がったような状態であり、ひどい方はもっと盛り上がってくると思います。
この盛り上がりを見れば「筋肉がついているのでは?」と思う方もいるかもですが、トレーニングなどをしていない女性の場合、その可能性は非常に低いと思います。
筋肉をつけるためには、相当な負荷をかける必要がありますが、日常ではそこまで大きな負荷はかかりません。
ですので、肩(僧帽筋)の盛り上がりは、基本的には、
筋肉の張り+むくみ
によってできている可能性が高いというわけです。
では、なぜこのように盛り上がってしまうぐらい僧帽筋にストレスがかかってしまうのでしょうか?
頭の位置が前にズレている
一番考えられる原因は、
頭の位置が自然な状態から前方へズレている
ということ。
自然な状態であれば、頭の位置は大体この辺りにあるのが自然です。
丁度背骨の真上辺りにあるのが自然ですが、姿勢が崩れると頭部が前に突き出たような状態になります。
もしくは、電車で寝てるとこんな姿勢にもなりますよね。
骸骨をイメージしてもらうとわかりやすいですが、こういう頭が前に突き出た姿勢になっていると、本来は頭が下にごろんと落ちてしまう。
ただ人間の身体には筋肉があり頭部が落ちないように支えています。その筋肉というのは、僧帽筋などの筋肉。
頭部の重さは体重の約10%前後あると言われており、大体ボーリングの球ぐらいの重さぐらい。かなり重たいですよね。
姿勢が崩れることで、ボーリングの球を常に僧帽筋が支えているとなれば当然、硬くもなるし血流も悪くなってきます。
目の疲れ(眼球疲労)がある
さらに、こういう頭部が前に突き出るような姿勢になっているとき、現代では多くの場合、
- パソコン作業をしている
- スマホの画面を見ている
など、画面を食い入るようにみてしまうことで、こういう頭部のズレが起こってきてしまいます。
このとき、頭部のズレと一緒に起こるのが眼球疲労。
目の筋肉は、後頭下筋といって首の筋肉とつながっていますが、目が疲れると首の筋肉である僧帽筋もストレスを受けて硬くなる。
パソコンの画面を長時間見ていると、肩こりになっていることって多くないですか?姿勢の問題もありますけど、
目が疲れることで肩や首のこりにもつながっている可能性がある
わけです。
結果、僧帽筋がよりストレスを受けて盛り上がってきてしまう。こういう目の疲れと僧帽筋の盛り上がりのつながりも考えられます。
もし眼精疲労で悩む方は、以下の動画で改善方法を解説しているので参考にしてみてください。
肩を引く癖がある
また、良い姿勢だと思って、
- 肩を引く
- 肩甲骨を寄せる
などの意識を持っていませんか?
こういう意識がある方は、逆に自ら姿勢を崩してしまっている可能性がありますし、この意識を持ち続けると僧帽筋がストレスを受け続けてしまう。
人間の肩は前方30度といって、身体の前側にあるのが自然なんですね。
ただ、良い姿勢=肩を引く、胸を張ることだと思い込んでこういう姿勢をとり続ける。
そうすると、肩甲骨を寄せた状態になるため僧帽筋にストレスがかかる。これは実際にやってもらうと、違いがよくわかると思います。
この肩を引くような癖がある方は非常に多く、僧帽筋の盛り上がりで悩む女性の大半は、肩の位置が前後にズレているはず。
おそらくトレーニングなどをしていない方は、ここまでお伝えした、
- 頭の位置が前にズレている
- 目の疲れがある
- 肩を引く癖がある
などが主な原因で僧帽筋にストレスがかかり、盛り上がりができています。
ただ、トレーニングをしている方は、トレーニング動作そのものが僧帽筋にストレスをかけてしまっているケースもあるんですね。
トレーニング動作が問題で僧帽筋が盛り上がる
例えば、ショルダープレスといって、肩の高さから重りを上方へ押し上げるトレーニングがあります。
このトレーニングを行う場合、腕の位置が肩の真横にきてしまうと肩がすくむような動作になります。
こういうトレーニング動作が癖づいてしまっていると、僧帽筋に過度なストレスがが盛り上がってきます。
腕を身体の横側から上げようと思ったとき、
- 真横から上げる=僧帽筋にストレスがかかる
- 身体の少し前側から上げる=楽に腕を上げられる
という違いがあるんですね。
ですので、トレーニング中に限ったことではありませんが、腕を真横に上げる動作を繰り返すと僧帽筋は盛り上がってきます。
こういったトレーニング中などの腕の動きも、僧帽筋の盛り上がりと関係しています。
強いマッサージを受けている
最後にもう1つ、よく現場で聞かれることで、
かなり強い痛いマッサージは効果があるんですか?
という質問を受けますが、これは逆効果になる可能性が高いです。
というのは、痛みを感じると防衛反応で筋肉をグッと緊張させてしまい、マッサージをされるごとに筋肉はストレスを受けて硬くなってしまう。
感覚的には、強いマッサージの方が効果的な感じがあるかもしれませんが、効果的とは言えません。
肩周りを強くマッサージされている方は、
- 強く僧帽筋をマッサージされる
- 防衛反応で揉まれるほど僧帽筋が緊張してストレスを受ける
- 繰り返すことで、より肩(僧帽筋)が盛り上がる
こういったことも考えられます。
ここまで女性の僧帽筋に盛り上がりができる原因を解説しましたが、逆の言い方をすれば、
これらの原因を取り除くようなことができると、僧帽筋の盛り上がりは改善できる
ということですね。
詳しい原因は動画でも解説していて、改善方法と共にこちらの方がより理解しやすいと思うので、良ければこちらも参考にしてみてください。
女性の僧帽筋の盛り上がりを改善する4つの方法①:僧帽筋のストレッチング
続いては、僧帽筋の盛り上がりを改善する4つの方法を解説しますが、以下の順番で解説します。
- 僧帽筋のストレッチング
- 僧帽筋周りをほぐすストレッチ
- 目を温める
- 頭の位置を修正する
それぞれ詳しく解説しますが、わりと即効性がある方法ばかりですので、ぜひ実践しながら変化を実感してみてくださいね。
まず行うのは、僧帽筋のストレッチングです。
1、首を真横に倒す
手順
- 正面を向いた状態で、軽く頭を真横に倒す
- 首の側面を気持ち良く伸ばす
- これを30秒行い、逆側も同じ要領で行う
2、軽く下を向く
手順
- 正面を向いた状態で、軽く頭を前に倒す
- 首の後方を伸ばすイメージで軽く後頭部に手を沿える
- この状態で30秒間ストレッチングを行う
3、四つ這いで腕を斜め前に出す
手順
- 四つ這いの状態から片腕を斜め前に伸ばす
- 手の甲を地面につけ、肩を真下に落とすイメージで背中を伸ばす
- この状態で30秒間ストレッチングを行う
もし本気で全身の筋肉を緩めたい方は、こちらの動画も参考にしてみてください。
こういった方法である程度僧帽筋を緩めると、次は動きの中で筋肉を緩める+老廃物を代謝させていきます。
女性の僧帽筋の盛り上がりを改善する4つの方法②:僧帽筋周りをほぐすストレッチ
ここからは、首周りや肩を動かして僧帽筋をほぐす方法をご紹介します。
1、首に手を当てて呼吸+首を上下に動かす
手を軽く当てた状態で呼吸をすると、触れた部分がほぐれやすくなり、その状態で首を軽く動かせば僧帽筋を簡単にほぐすことができます。
手順
- 首を両手で多い、軽く触れておく
- その状態で呼吸を5回する
- 呼吸が終わったら、手を触れたまま首を上下に軽く動かす
- これを1分間行う
2、頭で円を描くように回す
手順
- 首に手を当て、軽く触れておく
- その状態で、頭のてっぺんで小さな円を描くように回す
- 同じ方向に1分間回し、逆方向へ1分間回す
3、肩をすくめて一気に落とす
手順
- 鼻から息を吸いながら、軽く肩をすくめていく
- 4カウントで肩をすくめ、口から息を吐くと同時に肩を落とす
- これを20回繰り返す
もしこれらだけで僧帽筋周辺がスッキリしない方は、「二の腕の外側を細くする5つの方法①:二の腕周りの筋肉を緩める」も実践してみてください。
これらを行うことで僧帽筋をほぐすとともに、ポンプの役割となって老廃物を循環させることができます。
ここまで実践していただい方はわかると思いますが、かなり首や肩周りはスッキリしていますよね。
こういったことを毎日続けるだけ。そうすると、次第に僧帽筋の盛り上がりは改善します。そして、次の方法もおすすめ。
女性の僧帽筋の盛り上がりを改善する4つの方法③:目を温める
これは、①・②をするときに同時に行ってもらって問題ありませんが、ホットアイマスクなどで目を温めます。
先ほどもお伝えしましたが、
目の筋肉は首の筋肉とつながっている
ので、目を温めることで目の筋肉がほぐれる。そうすると、首の筋肉もほぐれてより僧帽筋の盛り上がりは改善できます。
僕も毎日夜寝る前にストレッチングなどをしていますが、あまりに疲れがひどいときは、以下のようなものも活用して身体をほぐしています。
僕はほとんど何かものに頼ることは一切ありませんが、これだけはかなりの頻度で使っているので、目や肩こりで悩む方にはおすすめですね。
- 目や首の筋肉がスッキリほぐれやすい
- 次の日、前日の重だるさがかなりスッキリしている
- ストレス解消にも効果的で、精神的なリラックス効果も高い
など、メリットはかなり多いです。特にデスクワークの女性は、使って損はないですね。
こういった目を温めることも合わせて行えば、より僧帽筋の盛り上がりは改善してきます。
女性の僧帽筋の盛り上がりを改善する4つの方法④:頭の位置を修正する
そして、僧帽筋の盛り上がりを改善するために最も重要なことは、
頭の位置を修正して、根本原因を取り除く
ということです。
頭の位置を修正するためには、3つのステップを行っていきます。
1、骨盤を軽く前後に動かす
手順
- 椅子に座った状態で、へそを軽く前に突き出す
- 次に、骨盤を寝かせるように後方に軽く倒す
- リラックスして骨盤を前後に20回動かす
- そして、最後に腹筋と背筋の両面が一番楽な位置で止める
2、上半身を気持ち良く引き伸ばす
手順
- 再度骨盤を後方に倒す
- へそを前に軽く突き出すように骨盤を立てる
- その後、上半身を軽く引き伸ばす
- そして、再度骨盤を後方に倒してリラックスする
- この動きを20回繰り返す
3、頭部の位置を修正する
手順
- 骨盤を後方に倒した位置から、へそを軽く突き出すように骨盤を立てる
- 上半身を軽く引き伸ばす
- その状態から、天井を向くように頭を後方へ倒す
- そこから、斜め上方に頭を引き伸ばしながら顎を引く
- 再度骨盤を後方に倒してスタート姿勢に戻る
- これを20回×3セット行う
こういう手順で上半身の調整を行うと、頭部の位置が自然な状態に戻り、僧帽筋へのストレスが軽減できます。
- 頭部が前に突き出ている
- 背中が丸くて猫背
こういった姿勢の問題は「改善できない」と言われることもありますが、先天的な問題がなければ改善可能です。
ここまでお伝えした流れができると、女性が悩む僧帽筋の盛り上がりは改善できるので、ぜひ参考にまずは筋肉をほぐすストレッチから実践してほしいなと思います。
肩こりを改善する流れも同じ
今回「女性が悩む僧帽筋の盛り上がり」をテーマに解説しましたが、肩こりで悩む方もいますよね。
毎日肩の重だるさを感じている方は、上記でお伝えした同じことをしてもらえると、肩こりも改善できます。
あと追加で言えば、立ち方や肩の位置を改善もしてもらえると、より楽な毎日が過ごせると思いますよ。
こちらの記事も参考に、快適な毎日を過ごしてください。
また、肩こりで悩む方はこちらの動画でお伝えしている方法を実践すると、よりスッキリするのでよかったらどうぞ。
今回は、女性の僧帽筋に盛り上がりができる原因と改善する4つの方法を解説しました。
今回の記事のまとめ
- 僧帽筋が硬くなり、老廃物が溜まると盛り上がってくる
- その原因は、頭の位置のズレや目の疲れ、姿勢の問題などが考えられる
- 改善するためには、まず僧帽筋をストレッチなどでほぐして柔らかくする
- さらに、頭部の位置を修正して僧帽筋へのストレスを軽減させる
- 肩こりも同じ流れで改善が可能
今回の内容が僧帽筋の盛り上がりを改善するきっかけになればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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