
ランニング後に土踏まずが痛いと感じるのは、足裏にある足底筋膜が炎症を起こしているからかもしれません。
この場合、足底筋膜を緩めて走り方を改善すれば、足裏の痛みを改善することができます。
この記事では、
- ランニングで土踏まずが痛いと感じる原因
- 土踏まずの痛みを改善する方法
などを解説します。
今回の記事の内容
ランニングで土踏まずが痛いと感じる原因
土踏まずに出る痛みは、以下のようなことが考えられます。
足底筋膜炎の可能性
足底筋膜炎というのは、
足裏にある足底筋膜で炎症が起こる症状
のことです。
足底筋膜というのは、以下の画像の位置にある筋膜という薄い膜のことですね。
ランニングをしているときの着地がまずいと、足底筋膜にストレスがかかり、次第に硬くなっていきます。
そして、このストレスに耐えられなくなると足底筋膜で炎症が起こり、結果として土踏まず辺りに痛みが出ます。
一度、ご自身の足裏を確認してもらうとわかりますが、以下のことをして足裏の硬さをチェックしてみてください。
- 座った状態で片膝を曲げる
- 手で足の指先を反らす
- その状態で足裏に触れてみる
このとき、痛みを感じている部分近くに筋張ったものを感じないでしょうか?これが、硬くなった足底筋膜です。
こういう状態になっている方は、おそらく足底筋膜炎になってしまっているはずですね。
では、なぜこの足底筋膜にストレスがかかってしまうのでしょうか?
足の指で地面を引っかく
再度足底筋膜を見ていただくとわかりますが、足の指先まで足底筋膜が伸びていますよね。
ランニングをしているときに、
足の指やつま先で地面を引っかく意識を持って走っている
という方がいます。
こういう意識でランニングをすると、足が地面から離れる瞬間に足底筋膜が縮まりストレスを受けます。
こういったことを繰り返していると、足底筋膜炎の原因となります。
足底筋膜にストレスがかかるような着地をしている
他の原因で考えられることは、
つま先付近で地面を突くように着地を繰り返している
ということです。
母趾球辺りで地面を突くように着地することで、足底筋膜は伸ばされるようなストレスを受けます。
このストレスの受け方は、非常に大きな刺激が足底筋膜にかかるため、こういう着地を繰り返すと高い確率で足底筋膜炎になってしまいます。
現場で見ていても、
- 足の指やつま先で地面をひっかく
- 母趾球辺りで地面を突く
この2つが原因で足底筋膜炎になり、足裏に痛みが出ているケースは非常に多いですね。
シューズの中に突起物がある
これは実際に現場であった原因で、スポーツ選手は要注意な原因ですが、
シューズ(スパイク)の中に、金具の部分が少し盛り上がっていた
ということです。
野球選手などのスパイクは金具が靴底についていますが、安いスパイクの靴底にたまに金具のつなぎ目が盛り上がっているものがあります。
そうすると、この盛り上がり部分を踏むように毎日過ごしていると、当たっている足裏部分に痛みが出ます。
この場合は、
- スパイクそのものを変える
- 当たっている部分にクッションを当てる
などの対応をすることで痛みが改善できますが、こういった履物の底の金具、盛り上がりなどに足が当たった状態でランニングをすると痛みが出てしまうこともあります。
では、こういった原因で出た土踏まず辺りの痛みは、どのように改善すればいいのでしょうか?
ランニングで土踏まずが痛い(足底筋膜炎)と感じたときの改善方法①:足底筋膜を緩める
本来は個人や原因によってやるべきことは変わりますが、まずやるべきことは、足底筋膜を緩めることです。
今回は3つの方法で足底筋膜を緩めていきます。
1、足裏全体を軽く引っかく
手順
- 脚を組んで椅子に座る
- 片側の足裏の外側から内側に向かって軽くひっかく
- 足裏全体を約2分間刺激する
特に張っている・硬くなっている部分を重点的に引っかいてもらうと足底筋膜が緩み、より改善につながります。
2、足底筋膜のストレッチング
手順
- 脚を伸ばした状態で座り、軽く膝を曲げる
- 手で足の指を軽く反らせる
- この状態で2分間以上ストレッチングする
足底筋膜をストレッチングで緩める場合、
これぐらいのストレッチ感でいいのかな?
というぐらいソフトに伸ばすようにしていきます。その状態で2分間以上伸ばし続けると緩んでくるので、強く伸ばし続けないように気をつけてくださいね。
3、青竹を踏む
もう1つの方法は、100均などで売っている青竹を使って足裏を緩めていきます。
これを以下のように活用していきます。
手順
- 足裏全体を刺激するように青竹を踏む
- 1分間大きな突起側を踏めると次は小さな突起側を踏む
- さらに1分間踏み、足裏全体を刺激する
このように大小の突起を活用して足裏全体を刺激すると、足底筋膜は緩んできます。
そうすることで痛みの改善につながるため、これも非常におすすめですね。
この3つの方法ができると足底筋膜が緩み、足裏の痛みが改善します。そして、足底筋膜を緩めたら、次は着地の仕方を改善していきます。
ランニングで土踏まずが痛い(足底筋膜炎)と感じたときの改善方法②:着地を改善する
ランニングの着地は、基本的に足裏全体で行うようにします。
そうすると、足底筋膜に過度なストレスがかからず、着地が改善できると土踏まずの痛みも根本的に改善できます。
着地の改善方法は、以下の記事の中で解説しているので、こちらを参考にしてみてください。
もしシューズに問題がある方は、「ランニング初心者向けのシューズの選び方とおすすめ4選」も参考にどうぞ。
ランニングで土踏まずが痛い(足底筋膜炎)と感じたときの改善方法③:走り方を改善する
フラット着地ができると、次は走り方そのものも改善していきます。
走り方については「ランニングで疲れにくい走り方を実践する3つのポイント」で詳しく解説しています。
ここまでお伝えした、
足底筋膜を緩める+根本原因を取り除く
ということができると、土踏まず辺りの痛みは根本的に改善ができます。
足裏の痛みで悩まれる方は、ぜひここまでの流れを実践してみてください。
そして、以下の方法はおすすめできないので、あわせてご紹介しておきますね。
タオルギャザーは逆効果
上記の流れで、基本的には土踏まず辺りの痛みは改善できますが、一般的にはタオルギャザーといって足の指でタオルを掴むようなトレーニングが勧められることがあります。
足底筋膜炎や土踏まずの痛みの場合、このトレーニングはNGです。
足の指でタオルを掴もうとする動作は、足底筋膜にストレスをかけてしまうため、逆効果になる可能性があるんですね。
ですので、もし改善のためにタオルギャザーをしている方は、ぜひ避けてほしいなと思います。
今回は、ランニングで土踏まずが痛いと感じる原因と改善方法を解説しました。
今回の記事のまとめ
- 足裏に出る痛みは、足底筋膜炎の可能性
- 足底筋膜になる原因は、主に走り方や着地の問題がある
- 足裏の痛みの改善に必要なことは、まず足底筋膜などを緩めること
- そして、根本的な着地や走り方そのものを改善すれば痛みは改善する
- タオルギャザーなどで、足底を鍛えることは不要
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!